SEL FISH
早速始業式があって、スカート丈の長い新一年生とだるさと勉強の為にどんよりとした雰囲気の漂う三年生の空気が違いすぎた。
二年生が一番居眠りしてるけど。
「祈璃はどこの学部志望?」
眠そうな顔をしながらアキが聞いてくる。
「全然決めてないけど、文系から理系いくのは大変って先生が言ってたし」
「祈璃ならどこでもケロッと受かりそうだよね」
「あたし天才だし強運だから仕方ない」
「イノリズム健在だなー」
体育館の床はいつの時期も冷たい。靴下から出た脚の部分が触れて、春だからなんだって主張している気がする。