SEL FISH

調理班の子たちがぞろぞろ入ってくる。

「藤沢さん大丈夫? あたしたちでここ回すから、保健室行ってきて」

そう言われて、頷いた。

「歩ける?」

「大丈夫」

ちょっと涙声の返答が聞こえる。アキが後ろからついて来てくれている。

あそこで来てくれて、本当に良かった。
あのままあたしが対峙したところで、口論になって悪化させるとしか思えない。

保健室に行くと、先生と保健委員の人がいた。

「鼻血ね。止まるまでここにいてね」

はーい、とあたしが代わりに返事をする。
奥のベッドに座った藤沢さんの隣に座る。



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