SEL FISH

「アキ、じゃがバタあった!」

「え、あ……本当デスネ」

屋台のおにーさんにじゃがバタを頼むと、じゃがいもを割ったものにバターを乗せてくれて、「そこにあんの好きにつけな」と言う。

芥子マヨ、タラコマヨとかが並んでいて、好きに付けて良いらしい。直感で選んでいると、本当にアキが払ってくれた。

椅子とテーブルの出された所に丁度空きがあったので、座った。

「ありがと。はい、アキの」

箸を渡すと、受け取って割る。

「いただきまーす」

「召し上がれー」

じゃがいもを食べ始めると、アキの箸が全然進んでいなかった。



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