SEL FISH
少し肩を落とした様子のアキ。半分冗談で半分本気だったんだけど、伝わらなかったかな。
アキは立ち上がって、「ちょっと買ってくる」と言って屋台のある中に消えて行ってしまった。
何を買ってくるのか、さっぱり分からない。多分、食べ物だろうということは分かるけど。
落としたじゃがいもを食べながらぼうっと待っていると、本当にすぐに戻ってきた。
お茶とたこ焼きと焼きそばとイカ焼きを持っている。
全て二人前。
「お、おかえり」
「ただいま。なんか色々考えてたら腹減った」
あたしにもくれたけれど、全部食べられるわけもなくて殆どアキが食べた。