SEL FISH
出してくれたタオルで髪の水滴を拭っていると、手を引っ張られてアキの部屋まで上がる。
いつもと同じ部屋の様子。
本棚には漫画があって小説があって、大きいテレビの下の棚にはゲーム機本体とコントローラーが入っている。
違うのは、扉が閉まっていること。
「アキ」
「ん?」
既にベッドに押し倒されていること。
「浴衣……あの、髪とかソースとか煙くさいかなって」
アキのお姉ちゃん、ナッコちゃんに言われたことを思い出す。
『アキは好きなものは閉じ込めておきたい性格だから』
肌蹴た鎖骨をざらりと舐められる。