糸
私はダッシュで階段を駆け上る。
涼太はなにかあると屋上行くのは分かってるんだから……!
「……っ涼太!あのね!」
「俺はのぞが好きなんだよ!
もう苦しいんだよ……
ほっといてくれよ‼」
初めて聞いた、
こんな涼太。
私は知らない。
いや、気づいてた。
「涼太……」
隠す目からポロポロと涙がこぼれている。
「ねぇ、涼太!
私は……っ、涼太の気持ちには応えられないけど、
私にとって涼太も紗良も晴人も‼
……みんな大切な人なんだよ?
私のわがままだけど、また4人で仲良くしたい。」
「4人でなんか無理なんだよ‼
……もう、壊れるしかないんだよ。
だって紗良は……っ」
なんでよ、
なんでそこでいつも止めるのよ。
私だけいつも知らないまま。
「私を仲間外れにしないでよ!
紗良がなに!どうしたって言うの‼」
バンッ