君色の手紙
「でも、そうじゃなかったんだな!?お前も俺を…」


「ーーっ!!今さらそんなこと知って何になるのッ?!!」



私は颯斗の手を払った。



「今さら、そんなこと……………、」


そして私の眼から涙がこぼれてくる……!



「言うつもり……だった!……でも、颯斗は結婚するんでしょう!!?」


「……っ。」


「そんな人に……どうして…………っ“好き”だなんてどうして言えるのよ!!!!!」




その時。





………………!!!




「さくら。」


掠れた苦しそうな声。



広い胸と肩。


温かい体温。


気がつくと私は颯斗に抱きしめられていた……。
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