君色の手紙
でも。



あれ……?



居ない……??



「ねえ、絵里。あのさ………、颯斗って来てない…の……?」


「え?颯斗?あれぇ~?!さっきまで一緒に居たのにな!?どこ行っちゃったんだよ、アイツ!」



ドキッ。




や、やっぱり来てるんだ……。




脇屋颯斗。



私と同じ中学に通っていた。


颯斗は一番気の合う “男友達” みたいな存在でいつも一緒にいたっけ……。



そう。


そんな関係を私たちは卒業前までは保てていた。



でも、卒業が迫っていたある日のこと。


私は放課後、急に学校の校庭にある桜の木の下に呼ばれた。



呼び出したのはもちろん、颯斗だった!
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