田中君が好きなんです
【きす】
補習が終わり、田中君の部活が終わるのを校門で待っていた
「宇佐美さんっ待った?」
おでこに軽く汗をかいて爽やかに笑う彼
そんな姿にもココロが弾む
「ううんっ私も今来たところだから...」
「そっか、じゃあ帰ろ」
そう言ってあの時のように差し出された手
にこりと微笑んで和は手を取る
田中君は上を向いていたね
悔しそうに、哀しそうに、唇を噛みながら