星空の奇跡【短編】
ゆうくんが居なくなってから、毎日泣いて泣いて泣いて……。
ゆうくんから来た手紙を、お母さんから受け取り、また泣いた……。
しほちゃんへ
ぼく、ひっこすことになっちゃった。
しほちゃんとは、もうあそべないんだ。
とおくに ひっこすから。
でも、まえにはなした“たなばた”のおはなし、おぼえてるかな?
ねんにいちど おりひめさまと、ひこぼしさまがあえるんだよ!
ぼくも、いつか だいすきなしほちゃんに、あいにいくからね!
ばいばい
何度も書き直した跡がある、ゆうくんの力一杯の字。
仄かに、本当に仄かに、
ゆうくんのシャンプー香りと、暖かさを感じた気がした。
ゆうくんから来た手紙を、お母さんから受け取り、また泣いた……。
しほちゃんへ
ぼく、ひっこすことになっちゃった。
しほちゃんとは、もうあそべないんだ。
とおくに ひっこすから。
でも、まえにはなした“たなばた”のおはなし、おぼえてるかな?
ねんにいちど おりひめさまと、ひこぼしさまがあえるんだよ!
ぼくも、いつか だいすきなしほちゃんに、あいにいくからね!
ばいばい
何度も書き直した跡がある、ゆうくんの力一杯の字。
仄かに、本当に仄かに、
ゆうくんのシャンプー香りと、暖かさを感じた気がした。