私とおなじ
私は1人で家に帰った。

ママが出迎えてくれた。

ママは少し青白い顔をしていた。

「さな、話があるの」

ママは、リビングに私を呼んだ。

テーブルには、“ブラウンシュガーのレアチーズケーキ”が乗っていた。

いやな予感がした。

「その話、聞きたくない」

私は言った。


「ごめんね、さな」

悲しい話は、いつも、この言葉から始まる。
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