私と、総長と、幹部候補の三角関係。
ママが迎えに来る。
だいたい事情を聞かされているらしい。
『こらー!ひなー!また、けんかしたの?』
呆れたように笑うママの顔はいつも見ている顔。
だけど、ひとつ違うこと。
一緒に来た、コータママは
『ひなちゃん。
いつもありがとね。
コタローを守ってくれて。
コタローがいつも言ってるよ。
「ヒヨちゃんはすごいんだ。僕のスーパーヒーローなんだ!」ってね。』
本当にありがとう。
私の手をとってそういった。
その目尻には薄っすら涙が滲んでいてまだ幼なかった私は首を傾げた。