私と、総長と、幹部候補の三角関係。
『やっとか。』
遠碁さんが拳さんをからかうように言う。
『仕方ねぇだろ。』
拗ねた感じになる拳さん。
それでも、幸せそうな顔は緩みきっている。
『それでさ、俺、ここ引退する。』
はい………?
『分かった。』
拳さんをじっと見て答えた西谷先輩。
そして、西谷先輩は私の隣にいる遼に体を向けた。
『お前が幹部だ。』
こうなることを予測していたのか遼は『やっとか。よっしゃ。』
それって拳さんに失礼じゃない?
なんて思っているのは私だけみたい。
もともと、幹部は三人が鉄則。
ここは遠碁さんと拳さんしかいなかった。
当然のことだったのかな?