召喚女子高生・ユヅキ




 制御しきれない自分の言動に嫌気がさし、ますます気分が悪くなる。
 だが、それを察してくれるほど現代の不良たちは頭がよくなかった。

 妙に馴れ馴れしい笑みを浮かべ、柚月に近寄ってくる。

「カツアゲなんて人聞き悪いなぁ」

「じゃ、なにしてたのよ」

「別に、お金を借りてたのよ」

 わざと口調を真似て、くすくすと三人で嘲笑する。



 男のくせに、なよっちい連中ね。

 不快だと告げてもつけあがるだけだ。
 柚月は、彼らを無視して小学生へ向き直る。



「この人たちの言ってること、本当?」

「…………ちがう」

 視線だけで不良たちを見れば、少年は小さな声で否定する。

「ほしいゲームソフトを買いに来たの。弟と……ふたりでお小遣いを貯めて、塾の帰りに……」

 最後の方は尻すぼみになる。

 話の順序が前後しているため、判断がつきにくい。




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