冬の恋-2-
手をつなぎ、くだらない話をするあたしたち。
何気ない会話、それがとても幸せだった
「ねぇ?教えてほしいことがあるの…。」
「んー?何?」
「…何であの時、あたしに話しかけてくれたの…?」
「気になったから。ひとりで、ベンチに座って空見上げてさ。何してんだろって思ったから。」
「じゃあ、なんで…彼女がいたのに、あたしを抱いてくれたの……?」
「抱きたいって思ったから。なんかすげぇ、ひとみのこと愛おしく思ったから。」
「…そうなんだ…。」
「聞きたいことはそれだけ?」
「…あ、もうひとつだけ聞いてもいい…?」
「うん、なに?」
「名前…あなたの名前、教えて。」