恋は涙色
「教室戻るんだろ?俺も行くーっ」
「あれ?用事あったんじゃないの?」
教室へとつながる二人、隣に並びながら歩く。
首を傾げながら聞くと、山本はじぃっと私の顔をみた。
…なに?
「いーや?1人ぼっちのかわいそーな和泉さんの為にわざわざ大切な昼休みを削ってあげたんですよ」
「別に頼んでないもん!かわいそーでもないしっ!この、山本めっ」
感謝しろ!と仁王立ちする山本のほっぺをぐにーっと引っ張る。
いたいいたい!と痛がる山本。
…ぷっ、変な顔。
でも知ってるよ山本。
私を慰めるためにきてくれたんでしょ?
知ってるんだから。山本はそーゆー奴だもんね。
「…嘘。ありがとう、山本」
そういって手を離せば、山本はきょとんとした顔をして少し顔を赤らめた。
…今度はなに?