桃の姫〜最強姫の愛した族〜

準備とそして

『4日後に組を潰す。同時に族も潰すつもりでいろ』


父である組長から電話で告げられた命令。


龍哉とのケンカから2日経った今、またしても光汰に追いかけられるようになってしまい、私は屋上に身を隠していた。


そんな時にかかってきたお父さんからの電話は、平和に浸っていた私の頭を現実に戻した。


「ふぅ…」


4日…。


意外と早かったわね。


でも…その分準備は何も出来ていない。


4日後までに準備を終わらせないといけない。


そのためにも今することは1つ。


ポケットから携帯を取り出し、慣れた手つきで電話をかける。


かける相手はここの理事長でもあり、お父さんの右腕でもある南沢。


『…はい』


「もしもし?俺だけど」


ここは一応学校だから、口調だけ柚瑠にする。


今は授業中だし、溜まり場ってわけでもないから白龍がくるとは思わないけど、念のためにだ。


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