桃の姫〜最強姫の愛した族〜
2人には〝普通〟の生活を送ってもらいたいから。
大学を卒業してしまえば、いやでも組の仕事に関わることになる。
…汚いことも、しないといけなくなるんだ。
だから私とお父さんは、双子に普通の生活を送れるだけ送らせようと決めたんだ。
これが、いつも双子を遠ざける理由。
そう、今回もその理由で遠ざけるつもりだった。
だけど今回、轟のことを調べ、〝嘘〟を見つけた。
それの嘘を知り、私とお父さんは麗だけは、轟と戦わせてはいけないと。
そう思った。
麗が白龍にいる以上、戦わないということは無理だろうが、そのために私たちがいるのだ。
麗を守るためにも、全力で轟を潰す。