桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「1つ言えることは、ユズに選択肢がないってことじゃないかな」


「だよね。もう部屋の準備しに行ったんなら断れないし」


まぁ、やることもないから泊まる気ではいたけど。


多分、お父さんもそのつもりで私をここに行かせたんだろうし。


あくまで私の考えにすぎないけど。


「今日は泊まることにするよ。だけど、白龍のこともあるし、朝早く出ると思う」


一旦帰らないといけないし。


さすがに桃姫の姿ってわけにはいかない。


この格好で行ったら即バレるし、それだけは避けたい。


となると、柚瑠にならないといけないし。


だけど柚瑠の服とかウィッグは家にあるから、一旦帰らないといけないしね。


「わかった。行く時は起こしてね」


「ん。でも爆睡してたら何も言わずに行くからね?」


「起きるから大丈夫だよ」


いや、大丈夫じゃないから言ってるんですが。


ユウさん、寝起き悪いし、低血圧じゃん。


1回起こしたところで起きないし。


ユウが何かを言おうと口を開いた時、バタバタと足音が聞こえてきた。


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