桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「お父さんから修平たち一家は外国に飛ばしたと聞いたけど…。よく私たちの前に顔が出せたものね?」



「まぁな。最初はお前らの前に顔を出すつもりはなかったさ。だけど、だんだんと復讐がしたくなってね」



「復讐だと…っ?お前のせいで何人の人が傷ついたと思うんだよ?!麗だって!!」



「玲也、落ち着いて。…それは今は終わったことよ。今を、どうするかが先だよ」



「っ…わかった」



しゅんと落ち込む玲也を、修平がクスクスと笑う。



こいつ…頭が逝かれてる。



「復讐したくなって?それで、轟の偽総長の白龍潰しに乗っかったと?」



「ああ、そうさ。麗が白龍にいることは知っていたしな。話を聞いた時はチャンスかと思ったよ」



「復讐するためにどうして麗を狙ったんや?!」



そうだ。



修平一家を海外に飛ばしたのはお父さんだ。



麗じゃない。



どうしてお父さんを狙わずに麗を狙う?




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