桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「みんなー!出てきていいよ!」


「やっとですね!」


「隠れるのに必死ですよ〜」


私の言葉に、入り口から面子が入ってくる。


「な、なんや?!」


「残りの黒狼の面子か?でも一体いつやってきたんだ?」


龍哉も気づいてないとは!


実はみんなは修平が倉庫の話をし出した辺りからいたんだよね〜。


さすがにここまでバイクでくるとバレるから、近くにバイクを隠してだけど。


「まさか…」


「そのまさか。この子たちは〝わざと〟倉庫に残らせた黒狼の面子たち」


わざとを強調して言う。


この意味、バカな修平でもわかるよね?


「黒狼でも俺たち幹部の次に強い子たちで」


「強い、心…持ってて」


「桃姫直々にケンカを教えてもらった強者たちです!」


褒められて嬉しいのか、面子たちは照れ顔だ。


この3人ってなかなか褒めないもんね。


嬉しくなるのはわかる。


うんうんっと頷いていると。


「倉庫に行ったのは俺の次に強いやつだ!!そんなやつがこいつらに負けるわけがないっ!」


まだ認めない…か。


< 204 / 230 >

この作品をシェア

pagetop