桃の姫〜最強姫の愛した族〜
━━バァァアァン!


銃で修平の手を撃つ。


「っ…」


手から落ちたナイフは龍哉がキャッチしてくれた。


なんで私が手を撃つって知ってたのかは謎だけど。


だけど今、この状況を逃がせばもう麗は助けられないっ!


「ユウ!今だ!!」


「任せて」


ユウは修平を睨むと、あごを手のひらでぶん殴った。


「きゃっ!」


「麗、俺に捕まっててね」


修平という支えがなくなり、倒れかける麗を受け止める。


ユウは麗が抱きつくのを確認すると、起き上がった修平に思いっきり蹴りを入れた。


さすがの修平も力尽きたのか、その場に倒れた。


「「っ…よっしゃー!!」」


みんなが叫ぶ。


っはぁ…ハラハラさせてくれちゃって。


でもまぁ、みんなに大怪我がなくて良かった。


喜ぶみんなを見渡していると、ポツンと1人だけ俯いている玲也を見つける。




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