桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「玲也」
「…姉さん」
「どうしたの?」
そう尋ねても、玲也はこっちを見ない。
ただ1つ、笑顔で見つめ合うユウと麗を見つめている。
ああ、そういうことか。
「玲也、麗を助けられなくてショック?」
いつもソバにいて、麗を守ってきた玲也。
だけど守るどころか、助けることすら出来なかった。
その上、麗はユウにずっと引っ付いたまま。
玲也はきっと悲しくて…。
それと同じくらい寂しいんだよね。
「ショックというか、悔しい」
「悔しい?」
聞き返すと、こくんと頷く。
ふむ、悔しいか。
でもなんで悔しいんだろう。
「戦っている最中、麗のソバにいたのにあいつの気配に気づけなくて…」
「それは仕方ないことだよ。私だって修平の気配には気づけなかったし」
あれは私のミスだ。
いないことには気づいていたのに、居場所を見つけることが出来なかった。
私が気づけなかったことを、玲也が気づけないのは仕方ない。
「…姉さん」
「どうしたの?」
そう尋ねても、玲也はこっちを見ない。
ただ1つ、笑顔で見つめ合うユウと麗を見つめている。
ああ、そういうことか。
「玲也、麗を助けられなくてショック?」
いつもソバにいて、麗を守ってきた玲也。
だけど守るどころか、助けることすら出来なかった。
その上、麗はユウにずっと引っ付いたまま。
玲也はきっと悲しくて…。
それと同じくらい寂しいんだよね。
「ショックというか、悔しい」
「悔しい?」
聞き返すと、こくんと頷く。
ふむ、悔しいか。
でもなんで悔しいんだろう。
「戦っている最中、麗のソバにいたのにあいつの気配に気づけなくて…」
「それは仕方ないことだよ。私だって修平の気配には気づけなかったし」
あれは私のミスだ。
いないことには気づいていたのに、居場所を見つけることが出来なかった。
私が気づけなかったことを、玲也が気づけないのは仕方ない。