桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「玲也、ごめんね!!」


「…麗?どうした?何がごめんなんだ?」


よくわからないけど、私は口出さず、ただ見守るだけ。


そこに悠里がやってくる。


指を差して聞くが、悠里は笑うだけで答えてくれない。


「麗は決意しただけだよ、お姉ちゃん?」


「悠里さんはいつから生意気になったのかな?」


こうしてみると、みんな成長してるんだってわかる。


きっと麗も、成長しようと思ってるんだ。


頑張れ、麗。


「あんなことがあって…私は話すことを、人と接することを諦めた。そんな私の代わりに話してくれてありがとうっ!」


「う、うん?」


「私ね、これからは自分の口で話すよ!人ともちゃんと関わる!」


麗の決意。


麗は真っ直ぐ玲也の目を見て、真剣な顔をしている。


玲也、麗はもう守られてるだけの女の子じゃないよ。


その麗の決意、ちゃんと受け止めてあげて。



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