桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「ふはっ、気に入ったわ!お前、名前はなんて言うんや?」


「た、平良 柚瑠!」


「柚瑠な。俺は佐々木光汰や」


ん?こうた…とな?


あれ、どっかで…。


「…俺は白鳥龍哉だ」


やっぱりだ、〝知ってる〟


でもいったいどこで?


そして光汰は一つの事実を口にする。


「俺達はな、〝白龍〟って族の幹部なんや!」


は?白龍?


白龍って私が守る対象であった全国No.3の白龍?


え、嘘だよね?


やばい、混乱してきた…っ。


「俺はお前が気に入った!倉庫にこい!」


………は?


「え、そ、倉庫…っ?」


「そや、じゃあ行くぞ!」


そう言って腕を引っ張って歩き出す光汰。


その後ろを呆れ顔でついてくる龍哉。


いやいやっ!


「授業が!」


「そんなものサボれ」


さっきまで黙ってたのに!


なんでそこだけ答えるの!?


「もう諦め〜♪」


うぅ…っ。


離れて守るはずがーーーーー!!


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