桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「そうやな〜。俺なんて、正体知るまで本当に男やと思うてたし!」


━━ずきん。


男と思っていた…か。


いや、正体がバレなくて良かったけど複雑だな〜。


「…ありがとう。みんなも知ってると思うけど、全国No.1でもある黒狼を作り、現総長でもあるわけで、桃姫は誰かがつけた私の通り名だよ」


「桃姫にはさすがに驚いたんやで?女っちゅうのにも驚いたけどな!」


「麗と玲也は知っていたのか?」


光汰をスルーする龍哉はさすが慣れているね。


後ろで拗ねてるけど。


「僕たちが知ったのは最近です。この間、街中で桃姫と会ったあの時に気づきました」


「なんで2人はわかったんだ?」


「…雰囲気かな?後は髪色だよ。お姉ちゃんの髪色はピンクだったから」


やっぱり。


そこでバレてたんだね。


「なるほどな。それで、白龍を守る理由はなんだったんだ?」


やっと本題…。


前振りが長いよ。


まぁ、納得してくれたのならそれでいいけど。


ふぅ…っと息を吐く。


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