桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「そう考えた副総長は轟を乗っ取って、白龍を潰す計画を立てたの」


「それを知った修くんが白龍潰しに乗っかった?」


こくんと頷く。


「正統派を潰されるわけにはいかないから、組長が私に柚瑠として白龍を守ることを命じたの」


「でもなんで柚瑠やったんや?別に女の姿でも良かったんやないん?」


光汰の問いに、ついつい苦笑いになる。


別に女の姿でも良かったんだけどね。


女の姿では桃姫ってバレてしまうし、それに南沢高校は…。


「お前アホか。俺たちの学校は男子校だろ」


「そうやった!すっかり忘れてたわ☆」


だろうね。


そんな感じはしたよ。


光汰って頭はいいけど、見たまんまバカなんだよね。


「忘れてたで思い出したんですが…。光汰さん、姉さんと普通に話して大丈夫ですか?」


「「え?」」


光汰とハモる。


そういえば、転校してきたとき光汰は女嫌いって言ってたっけ…。


…ん?!


あれ、今って女の姿じゃん!


「…なんかゆー君は大丈夫なんや。初めて会った時が男の姿やったからかな」


えー…それはそれで複雑なんだけど。


好きな人に女と見られていないのは落ち込むよ。


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