桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「おい、入るぞ」


「あ、はい」


龍哉に声を掛けられ、ゆっくりと中へと進む。


「え…?」


そんな驚きの声と共に、私のお腹に暖かいものが。


んん?


感触からして誰かが抱きついてきたのはわかるけど…誰?


「おーい、麗ちゃーん?」


「ん?麗?」


名前を呟くと、コクりと頷く。


「なんだ、知り合いか?」


「はい、僕達の大切な兄です」


龍哉の質問に答えたのは敬語キャラ、もとい玲也。


私の弟で、2つ下の中学2年生。


薄い茶髪の髪はサラサラで、身長は私とあんまり変わらない158cm。


ここでは敬語だけど、家ではタメなのだ。


だから違和感半端ないんだよね〜。


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