桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「これに懲りたら仲間を大切に思うことだな」


まだ泣きじゃくる男をチラッと見て、2人に向き直る。


笑顔ってことは私の選択肢はよかったみたいだね。


「さてと、行くぞ」


「うん」


「アイス♪アイス♪」


なぜアイスなのかはわからないけど、機嫌いいからいいかな。


「はいはい。早く戻らねぇと志乃が心配するから行くよ」


「だね、志乃は寂しがり屋だしね」


「志乃にもアイス♪」


笑顔の2人を見て、私の顔にも笑顔が零れる。


まさか誰かに見られているなんて…。


幸せいっぱいだった私は気づきもしなかった。


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