桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「俺に向かってくんのはちょっと早ぇよ?」


だてに黒狼の総長やってるわけじゃねぇからな?


つぅか、こいつら体力だけはあるんだな。


ヤってもヤっても起き上がる。


その根性だけは認めるけどな。


根性の使う場所を間違えてたら意味ねぇよ。


「ちょっとは攻撃したらどうだよ!!」


おっ?光汰のところはまだ片付いてねぇのか?


あいつのことだからとっとと終わらしてると思ったんだが。


…仲間らしいし、助けに行くか。


光汰に向かう拳を受け止め、お腹に1発殴る。


「よっ、苦戦してんじゃん」


「苦戦してへん!…だけどな、こいつらヤッて価値あるんか思うてな」


価値とか考えるタイプだったか?


そんなタイプには見えねぇけど…。


「価値はある。負けることにより、気づくこともあるからな」


まぁ、それがいい結果になるかはこいつら次第だが。


そこまで保障は出来ねぇから勘弁してくれ。


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