桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「轟には組がついている。その組に頼み、白龍を消そうとしているんだ」


は!?


組に頼んでだと!?


「族のことに組が手を出すのか!?」


「ああ」


ありえねぇ…っ。


族と組じゃ仕組みさえ違うんだっ。


それをちゃんとわかってんのか?


否、わかっていないからこんなことをするんだ。


「上にいたいものの考えだ」


まぁ、そうだけどさ。


狂ってるって言うのは前から情報で知っていたが…。


ここまでとはな。


「このままでは、族同士の抗争に街が巻き込まれてしまう」


正座をし、父の…いや、組長の話を静かに聞く。


「柚瑠、南沢へと転入し、白龍を守れ」


「了解。白龍は俺が絶対に守る」


「頼んだぞ。それと転入は明日だ。部屋に戻り、準備しなさい」


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