桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「轟の内側の情報が入った」


「内側…」


ということは、人数やらそこら辺のことね。


「人数は100人越え。幹部は4人。総長は高校3年生」


「3年って受験生じゃん。バレたら受験に不利じゃない?」


「そこは大丈夫みたいですよ!上手く隠れてやってるみたいなので!」


大丈夫って…全然大丈夫じゃないよね?


そして上手く隠れてるって、私たちに見つかってますけど?


てか、あれ?


「…ねぇ、これは誰から聞いた情報?」


調べて出てきた情報ではないよね?


ユキの言葉からすると、誰かが見て伝えたって感じだし。


まさか私に内緒でスパイを誰かにさせていたとか?


…いや、あのユウだもん。


私に内緒ではやらないはず。


じゃあ、なんで?


「私の弟が轟に入ってるんです!」


「え?ユキの弟って…真琴?」


確か今は中学1年生だったよね?


「はい!真琴、ここに入るつもりだったんですが友達に騙されて轟に…」


「真琴はすぐに信じちゃうもんね」


人は簡単に信じちゃダメって言ったのに…。


優しいから故につけ込まれたんだろう。


轟は人を集めているから。



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