ブルーシューズ
「アヤ、やばい!高野先輩にシャトル拾ってもらっちゃった!」

いそいそと戻ってアヤに小声で報告。


「ズルくない⁉︎いいなー、私もシャトル飛ばして拾って貰いたい♡」


アヤがやったら上手いから不自然だよ。
一気にそんな思いが喉まで駆け上がる。

先輩がくれたポヤンとした気持ちがスゥとなくなる。


私はそれを慌ててゴクリと飲み込んで基礎うちを再開した。


そうだ。
私が上手ければ。




先輩にシャトルを拾ってもらうことなんてなかった。

「先輩、きっと私のこと下手って思った…」


ヘアピンをしてるとき、ぽそっと言うと、

「何言ってんのー?私たちまだ始めたばっかの下手くそでしょ?」



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