オレンジの世界

「…ふーん。」

彼はニッコリと笑った。
綺麗で冷たい笑顔だった。

突然耳元に顔を寄せられ
びくっと体が固まった。

「あんたみたいな"死にたがり"って
一番嫌いなんだよね。」

そう呟いて
ゆっくり顔を離した。

「なっ…。」

「じゃあね。」

彼はまたニッコリ笑って
屋上から出ていった。

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