オレンジの世界

「電車通学って…毎日こんな混んでるの?
僕絶対むいてないや。」

少し眉間にしわを寄せる瀬良君。


あ…"僕"なんだ。

「うん。」

…………近い。
距離が近い……。


ドアの近くで私と瀬良君は向かい合って立っていた。
ほとんど密着状態である。

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