オレンジの世界

でも…いつもより苦しくない…。

「結菜ちゃん平気?」

「っ…うん!平気…!」

あ…。そっか。
瀬良君が少しスペース空けてくれてるからか。

ドアに片手をついて、
瀬良君は私がつぶされないようにしてくれていた。

「あと三駅かー。」

間近で聞こえる瀬良君の声に
ドキドキしっぱなしだった。

瀬良君に聞こえていませんように…。

私は必死に下を向いていた。


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