オレンジの世界


…でも達郎と私は違う。

達郎はちゃんと心から楽しんでいるんだから。
笑うこと自体に疲れた私とは違う。

私は笑っている時も
本当に楽しいとは感じていない。

「達郎って意外と人の本質を見抜くのうまいね…。」

「なんだよそれ笑
よし、あと数枚で終わるぞ!」

「お、ほんとだ!よし頑張ろう!
図書室まだあいてるかな…。」

「今日は確か四時半に閉まる日だから…ギリ間に合うんじゃね?
なんか用事?」

「うん、瀬良君に用事。」

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