オレンジの世界
3
戸惑い
瀬良君にキスをされそうになった日から
私は瀬良君と会わないように全力を尽くした。
どんな顔して会えばいいかわからなかった。
図書室、瀬良君の教室…。
瀬良君に会いそうなところには
なるべく近づかないようにした。
「結菜。」
「…達郎?」
「なんか最近、お前変じゃない?」
「………。」
「もしかして…俺が告ったせい?」
…あぁ。そういえば
一週間前くらいに達郎に告られたんだっけ。