オレンジの世界

瀬良君のことで頭がいっぱいだった私は
達郎の告白をすっかり忘れていた。

「達郎のせいじゃないよ。
それと…ごめん。やっぱり達郎のこと
友達以上には考えられないや。」

「うん。もう振られるの覚悟で告ったから!
これからも友達…だから。
なんかあったら相談しろよ。」

少し悲しげに笑った達郎と
瀬良君が重なって見えた。

「ありがと。」

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