オレンジの世界
恋人になれなくたって
特別な妹でもよかった。
それなのに
アレクの特別はエマに変わってしまった。
友達であるエマを恨むこともできず
アレクに気持ちを伝えることもできず
ただ応援するふりをすることしかできなかった。
アレクとエマが駆け落ちをする夜…。
マリーは最後までアレクを思い続け
夜の町を駆ける二人を涙で歪む視界の中で見送った。
マリーの手には一通の手紙が握られていた。
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