偽りの自分
二人目のお父さんと離婚してすぐ連れてきた〝その人〟はあごひげの生えた体格のいいワイルド系の男の人

昔のことは薄っすらとしか覚えてない

お母さんは毎日のように朝帰り
帰ってきたかと思えばその人と喧嘩

私はその人の怒鳴り声で目が覚めた
何事かと思い階段を降りその光景を目の当たりしたとたん言葉を失った

お母さんの腕はパンパンに腫れ上がり顔もアザだらけだった
髪の毛も服も乱れてひどく震えていた

お母さんは泣いて私を抱きしめてきた
私も泣きながら抱きしめ返した

私はお母さんの財布から2000円抜き出して家を出ようとした

「どこいくの?」

『っ、パパに、パパに助け求めに行くっ』

電車でお父さんに助けを求めようとしてた
そしたらお母さんが「パパ助けてくれるかな?ごめんねごめんねっ大丈夫だから。」
ってまた私を抱きしめながら涙を流した
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