僕の心を奪ったのは男だった幼馴染でした
お風呂場からはジャーッと浴槽に水を足す音が聞こえていた
風呂を済まし、髪を拭きながらダイニングルームに行く
いつもお世話になってるから手伝いをしようかと思ったが
「ゆーくんはしっかり休みなさい」
と優しく言われてしまったので退くしかなかった
「じゃあ俺はここで、また明日きます」
「柚月くん泊まっていったほうがいいんじゃない?
一回帰るより泊まっていったほうが楽でしょう?」
確かに楓さんの言うことは本当にその通りなのだが
実はと言うと、枕や毛布の感覚が違うと眠れないのだ
そう説明すると楓さんは
「そっか、じゃあまた明日」
と笑顔で俺を見送った
そのまま家に帰り階段を上りベッドに寝転がる
疲れは溜まっていないはずなのにすぐ眠りについてしまった