年暮れの夜に





…もう一度
上げた視線の先には


先程までとはうって変わって

辛そうな
切ない表情の柊生がいた。



「……しゅう、せい…?」





「…………よかった…」





「…え………っ!」



柊生はまた

…まるで
逃がすまいとするみたいに……


私の体を強く抱きしめた。





「……さっき電話で

弥生に…

もう、終わりだ
って言われたときさ……


……まじで

初めて…
目の前が真っ暗になったんだ」





弱味を見せない彼の

今にも泣き出しそうなほど
弱々しい声…


……私の方が
辛くて泣いちゃいそうで…



でも
そうさせてしまったのは


ーーーーーーーー私、なんだ…







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