嫌いじゃ…ない…?
3章
階段をかけ上り屋上の重い扉を開けた。
目の前に広がるのは雲1つないきれいな青空と私の大好きな黒川君。
「ちゃんと来てくれたんだ…」
「…新井が来いって言ったんじゃん」
何ヵ月ぶりかの会話。
久しぶりにこんなに近くにいる。
「…」
「…」
いざ目の前で話すとなんて話せばいいか全然わかんなくなる。
「…で、何?」
沈黙を破ったのは黒川君。