悪魔とあたし
「広田…ここでいい。
すぐ戻る。」
そう広田に言い残して二人で少し歩くと藍海がはっとしたように言った
「優斗…ここって…」
「あぁ…母さんは俺が中2の時に死んだんだ。」
優斗はお母さんの墓の前につくと少し悲しそうな顔をした。
「母さんはさ、仕事に明け暮れて家族をかえりみない父さんのことを本当に愛していたんだ。」
「うん…」
「けど父さんはそんな母さんが病気で倒れても仕事のことしか考えてなかった。
見舞いも1、2回来ただけだった
でも母さんはそれでも父さんのことを愛していた…」
「うん…」