悪魔とあたし
「じゃあ…っ!
なんで母さんが急変した時に来なかったんだ!?
母さんは…最後まであんたの名前を呼んでたんだぞ!」
「それは……」
「言い訳なんて今更聞きたくねぇよ!
…言い訳はこの手紙を読んでから言えよ!」
手紙をバンッと机に置くと父はゆっくり手紙を読み始めた
「これを…どうしたんだ?」
「母さんが息を引き取る前に託された物だ
今まで渡せなかったけど藍海のおかげでやっと渡せたよ。」
「…やっぱりあの時無理にでも行けばよかったな…」
「…は?」
「母さんとは毎日電話でだけど話してた。
母さんがいつも電話の度に口癖で言ってたんだ。
自分がもし急変しても絶対病院には来ないでって。
これは自分からの最後の我が儘だから…と」