悪魔とあたし



広田さんはそう言うと花園から出て行った



「はぁーってことだ。
じゃ行ってくるわ。」



「…うん。頑張って」



優斗が起き上がって残念そうに藍海を見るとだるそうに片手をポケットに入れて歩き出した



藍海はそんな優斗を見て手をぐいっと引っ張ってキスをした



「…あい…み…?」



「ほら…早く仕事行かないと遅れるよ?」



「あ…あぁ…」



優斗は何か言いたげだったが藍海が優斗の背中をポンッと押した
優斗は渋々何も言わずに行ってしまった



「…あたし…」



藍海はそう呟きながら自分の唇を軽く触ってしばらく呆然と立っていた



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