悪魔とあたし
藍海は何度拭いても流れてくる涙を隠しながら教室に入って鞄だけ机から取るとまた教室を飛び出した
「え?藍海どうしたの?」
「紗恵…
ごめん。早退するね」
「えっちょ…藍海…!」
慌てる紗恵の脇を通り過ぎて藍海は家までただ走った
………………
--バンッ!!!--
「神谷優斗!
ちょっと来て」
授業中にもかかわらず教室の扉を勢いよく開けたかと思うと大声で叫んだ
「こら!早乙女!
いきなり教室に入って来て何なんだ!!」
「先生はちょっと静かにしてて!!
あたしは神谷優斗に用事があるんです!」
「早乙女…熱狂的なのは分かるけどな…」