happy new me !
「実は今日、3年付き合ってた彼氏にフられたんですよ。」
「え゛!今日!?大晦日に!?」
ですよね。そうなりますよね。
私も信じられないっすよ。
「悲惨ですよね。それでーーーー……。」
私は、これまでのことや彼に最後に言われたことなど全てをぶち撒けた。
小野さんは、初対面の女にこんな話を聞かされていると言うのに、うんうんと親身に聞いてくれていた。
全てを話終わると、
「それはショックだったね。まぁ、さっきまでの状態の奈菜ちゃんも悪いけどねー。」
うっ。それは……わかってます。
「でも、もうそんなこと言わせないよ。
ほら!」
そう言って、私の毛先をピンと指先で1回はらった。
気づけば私の髪は、さっき自分で切った位置よりもさらに短い、顎ぐらいの長さになっていた。
「さ、仕上げに入ろう!」
小野さんは私の髪を1度流し、セット面でドライヤーをかけた。
ブォーー……
いつも不思議。こんなにバーッと大雑把にドライヤーをかけ始めて、何で最終的には綺麗にまとまるのか。
自分で同じ事をしたってボサボサになるだけだよね。
「うん。いいね!もうちょっとだけ整えるからね!」