みずいろハート
まさか県外だったとは。先生は苦笑いをした。

「...親御さんの許可はもらえよ。じゃないと受験できないからな」

その夜、早速両親にその事を話した。

「いけません」

お母さんが皿を洗いながら言った。やっぱりか。予想はしていたが、これはかなり厳しい。

「でも...先生が進めてくれたんだよ?」

「だから何?働けもしない子供が東京で一人暮らし?冗談やめて」

「働けないわけじゃないもん。バイトすればいいもん」

お母さんは皿を乱暴に置いた。その音に肩がすくむ。

「バイト?何バカなこと言ってるの」

「ただいま~」
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